日本での事業のアメリカ進出の第一歩として、ハワイでのビジネス展開を始める企業、また、中小企業や個人企業のハワイ展開や、ハワイで新たなビジネスを起業したり会社設立する人も増えている。 しかし、ハワイに進出することが目的になってしまい、進出後のビジネスがうまくいかずに数年後に撤退というケースも多くある。
今回は、ハワイ進出を成功させるための3ステップとして、準備段階のビジネスの土台づくりから、戦略・戦術を立てるビジネス構築、そして、ビジネス開始後の運営に分けて解説します。 これらから、ハワイ進出成功のポイントを学びましょう。 ハワイ進出を考えている方はぜひ参考にしてください。
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【 Step 1: ハワイ・ビジネスの土台づくり 】
1: ハワイの拠点を設ける
ハワイに拠点を持つ方法は、「現地法人として会社を設立する」、「現地法人ではなく日本法人のハワイ支店を設ける」、「ハワイ企業を買収する」の大きく3つのケースが考えられる。 現地法人を設立するにしても、ハワイの現地法人を買収する場合でも事前の調査・準備は大切です。 また、現地法人を設立しなくても、日本法人の支店を設けることでハワイ企業との関係作りもでき、日本のビジネスへの有効性を作ることはできる。
つまり、現地法人の会社設立や事業買収のどちらの場合でも、まずは住所さえあれば簡単に作ることができる支店を設けて事業開始のための準備を進める。 準備期間は最低でも1年はかかりますので、ハワイの市場・顧客・企業と馴染んでいくステップをじっくりと踏むことが、結果的にコストと時間も短縮でき、有効有益なことになるのです。
2: 現地で市場調査を実施する
ハワイには、ハワイ市場の特性が存在する。 日本でも東京と大阪または他の地方都市とも違いがあるのではないでしょうか。 ハワイはアメリカであり、ニューヨークやロサンゼルスとも違う市場特性をもつ。 ハワイの文化や商習慣、住人や観光客のターゲット、競合などの調査による市場の把握は、あなたがハワイでやりたいことを実現するための事前作業として何よりも大切なこと。
具体的な方法は、ビジネス内容により異なりますが、共通して言えることは、まずハワイ在住のビジネスをしている様々な人に会って情報を集めることや、自社の競合となる商品・サービスをリサーチし、必ず自分の目で見ていくことなどは最低限必要です。 事前の十分な市場調査は、後々の後悔を避けるための唯一の作業です。
3: テストマーケティングを行う
市場調査の一環として、ハワイ市場でテストをしてみて、その結果から綿密な開業・運営計画の最終的な練り込みをする。 事前調査の各種データを元にした実行計画を実際に試してみて、その結果を冷静に受け止め検証する。 そして、改善ポイントを洗い出し事業計画に反映する。 テストマーケティングを十分に実行し、自身で実感を得ることは、当たり前ではあるが非常に重要なプロセスです。見出し2
【 Step 2: ハワイ・ビジネスの戦略・構築 】
1: ハワイビジネスのブランド戦略を立てる
自身のビジネスのブランドをきちんと構築すること。 ブランドはビジネスの根底であり、様々な社会の変化の波の中で、迷わずに確実に漕ぎ続けるための羅針盤にもなるのです。 ブランディングとはブランド(企業や商品)を顧客のニーズや期待に合わせて育てるマーケティング活動のことであり、顧客との接点(タッチポイント)となる ロゴ、商品のデザインやネーミング、キャッチコピーなどを通して企業メッセージを伝え、消費者の「心」を動かすこと。 わかりやすくいうと「あなたの商品やサービスのファンを作る」ことです。
そして、ブランド戦略とは、市場や消費者の調査を深掘りし、自身のブランドが、どんな強みを持ち、顧客へどんなメリットを与え、どんな存在意義があるのかを明確にし、長期計画でブランド価値を高め続けるための戦略です。 これは絶えず進化させていくことがビジネス成功の近道になります。
2: ゴール設定から事業計画書を作成する
ビジネスを行う市場に適したブランド戦略を立て、具体的な事業計画書を作成する。 誰もが当然のことと理解できますが、実際にきちんと取り組んでからスタートしないで走り始める人が多く存在するのも事実です。 目指したいゴールに到達するために進めるべき計画、つまり目指したいゴールがなければそこには到達できません。 ゴールを定め、どのようにしてそこに到達するのか、それが事業計画です。
事業計画書の作り方も様々ですが、例えば、ハワイでのビジネスのミッション・ビジョンなどの理念や未来像を決め、長期・中期計画で売上・利益の数字目標を作る。それを実現させるためにどのような行動をするかという具体的な実行計画(アクションプラン)に落とし込む。 これは事業を始めるあなたにしか作れないものです。
3: 企業・商品の顔となるビジュアル・ブランディングを制作する
ビジュアル・ブランディングとは、企業そのものを一貫した視覚的ビジュアルイメージで発信し伝えていくものです。 具体的には、顧客が目にするブランド(企業や商品)の象徴となるロゴマークやキービジュアル、キャッチコピー、また、商品自体のデザインやネーミングなど。 つまり、そのビジュアルイメージを見ただけであなたの企業のことだとわかる有効なインパクトを投与できるものです。 アメリカは特にビジュアル・ブランディングが重要視されています。 つまり、その会社の理念や顧客の購買に直結するのです。
そのために、前述のブランド戦略と事業計画から導き出した企業や商品の顔となるデザインを制作し、それを顧客との接点(タッチポイント)となる、ウェブサイト、印刷物、空間などのデザインにも展開していくことは、ビジネスにとって非常に重要なプロセスです。
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【 Step 3: ハワイ・ビジネスの開始・運営 】
1: ビジネス開始時のマーケティング戦略を立てる
消費者に商品を知ってもらい、買ってもらう。 マーケティングとは、「どうやってそれを実現するのか?」 を示した計画です。 マーケティング戦略を考える際に有効なPEST分析・3C分析・STP戦略・マーケティングの4Pといった様々な手法がありますが、知っていても、どのようにするのかわからない人も多いのではないでしょうか。
例えば、シンプルに考え、自社商品の市場を分類分けし、ターゲットは誰か、顧客から見た自社商品の役割は何かを決めるのが「STP戦略」。 そして、そのターゲットに対して、購買行動を促すために必要な4 つの要素「商品・価格・流通・プロモーション」を決めるのが「マーケティングの4P」。 これらからブランド戦略との相乗効果を目指すことがマーケティング戦略です。 当然のことですが、ハワイの市場に置いていかに勝ち抜くのか、冷静に綿密に考え実行し、そして改善し続ける。基本がとても重要です。
2: 顧客へ訴求するプロモーションツールを制作する
マーケティングの戦略を組み上げ、顧客とのコミュニケーションを取る。つまり顧客が目にするプロモーションツールはとても重要です。 会社・商品のブランドを明確に顧客に伝えていくためのビジュアルブランディングを、ランディングページ・SNSといったデジタルツールや、パンフレット・フライヤーなどの印刷物、店頭での販促物など各種ツールに反映し制作する。 プロモーション手法は商品・サービス内容により様々で、そのために必要となるツールも様々です。 しかし、ビジュアルブランディングに沿って全てのツールに反映させて行くことは何よりも重要なことなのです。
3: ビジネスのアクションプランを実施し改善を繰り返す
あなたのハワイ市場でのビジネスの土台を作り、ビジネスの基本戦略やマーケティング戦略も立てた。 あとは、具体的な目標から逆算思考で、そこに向けての人材教育から商品販売・営業、マーケティングなどの実行計画(アクションプラン)を元に行動する。
そして、その中で課題や問題点を見つけたら即改善し実行するというPDCAを回す。 これも当たり前のことではありますが、これ以外に成功達成する道はありません。 そして何よりも前提として重要なことは、自身の目標達成まで何があっても諦めずに挑戦し続けるという強い意思と姿勢なのです。
これまでハワイ進出に成功していく姿、撤退していく姿を多く見てきました。この3ステップにかける期間は、市場の理解や商習慣に慣れるまでに1年。ビジネスの土台作りから事業が軌道にのるまでに約3年は必要と考えましょう。とにかく3ステップの中で出てくる課題を改善することを繰り返すPDCAを回し続けることが成功への近道です。
初年度からいきなり大きな売上を目指さずに、「ビジネスの土台づくり」「ビジネス戦略」「ブランディング&マーケティング」を充実させていく方がハワイ市場に定着します。ハワイ進出においては、このくらいの時間をかけて進めるというイメージでちょうどよいのです。
WAAPなら、これら3ステップをあなたと共に伴走しながらサポートします。お気軽にWAAPにご相談ください。
詳しくは>ハワイ進出の第一歩 WAAP