[ハワイ進出した実現者インタビュー]
Shohichi Nakatani (中谷 翔一)
Waena Pali, Inc CEO (和食レストラン「心玄 Shingen」)
ハワイに25歳から移住し、飲食業を経営して10年目に突入したShohichiさん。 両親がハワイ大好きで、3歳のときにはすでにハワイに旅行で来ていた。 そんなShohichiさんがハワイに惹かれたのは必然だったのかもしれない。 そして、人生の転機は高校3年生の時に訪れた。
「父が自身で経営する会社を売却し、プチリタイア生活に入ろうとしていました。 その時、父は念願だったハワイの別荘を購入したんです。 そして、せっかくハワイに家を買ったのであれば、何か事業もスタートしたいと考えました。 それが旅行でのハワイではなく、第2の故郷としてのハワイに変わった瞬間でした。」
ハワイとゴルフが大好きな両親のもとで育ったShohichiさんにとってハワイは特別な場所ではなく、当たり前の場所になっていったのだ。
「会社をたたむぐらいなら自分にハワイを任せてほしい!」と決意
「僕が大学を出て就職して2年目に、ハワイの店を任せていた人間が仕事を辞めるといい始めて、僕が後を引き継ぐか、会社をたたむかの2択を迫れたんですよね。」
高校生の時にハワイで父親がビジネスをスタートしたShohichiさんにとって、将来それを引き継ぐものと思っていた。 そのために早稲田大学で経営を勉強し、卒業後に飲食ビジネスのベンチャー企業で飲食店経営のノウハウを学んでいた矢先の出来事だった。 ハワイの事業が終わってしまうのは自分の人生計画から外れてしまうと思い、「会社をたたむぐらいなら自分にハワイの事業を任せてほしい!」と決意したという。
ハワイは日本と全く違う! 他国であることを実感させられ、苦労と苦悩の連続の日々
「父がビジネスをスタートし、初めてオープンしたのがアパレルショップでした。 その後がお弁当屋さん。 そして、居酒屋をやり、最後にお蕎麦屋さんをM&Aしました。 話だけ聞いてると順調そうに思うかもしれませんが、なかなかハードでした(苦笑)。 いま僕が携わっているのはお蕎麦屋の心玄のみです。 あとは分社化したり、やむなく閉店したりもしました。」
日本で飲食ビジネスを学び、それなりに自信を持ってハワイにやってきたShohichiさん。 だが、いざ引き継いでみると日本で学んだことは何も通じないことがわかり、日々苦労と苦悩の連続だったという。
「まず法律が違うんです。当たり前ですけどね(笑)。 Tip制度やリカーコミッションの酒類販売のルールだとか日本にないシステムに翻弄されました。 そして、家賃や保険がべらぼうに高い! 日本の常識的な経営方針じゃ通じないんです。 また、ヒトも違います。 ただでさえ、25歳の若造でオーナーの息子がやってきて、なんやかんやといったところで誰も従わないし、いい気はしないじゃないですか。 しかも、ハワイじゃなくて日本のルールに則って話してたらなおさらです。 だから一旦、日本で学んできたことはすべて忘れて、一から勉強するつもりで毎日現場に出て、皿洗いや仕込みや調理、ウェイターの仕事に徹しました。 そういうのを1年続けてると徐々にスタッフたちにも認めてもらえるようになり、お客様にも覚えてもらえて一気にハワイでの世界が広がり、人脈も増え、様々なことを学ぶことができました。 いまこうしてハワイ生活10年目に突入できてるのもあの頃の経験があったからだと思います。」
正解を選ぶのではなく、自分が選んだ選択を正解にするのが仕事
「よく聞かれるんですよね、休日は何されてるんですか? って。 でも経営者の人ならみんなそうだと思うんですけど、仕事とプライベートの境界って、ほとんどないと思うんです。 例えば、お客さんとゴルフに行くとして、それは休みなのか仕事なのか? たしかに飲食業はしてないので、休日になるかもしれないですが、お客さんとゴルフなので接待といえば接待になるので、仕事にもなりますよね(笑)。 だから休日っていう感覚はほとんどないです。」というShohichiさんは信念をもって日々過ごしている。
「毎日が本当に充実しているので、休みとかそういうのは気にしてません。 僕が思う経営者の仕事って、正解を選択するのでなく、自分が選んだ選択を正解にすることだと思うんです。 何とかなるじゃなくて、何とかするってことです。 今回お店をまたワイキキに移転することを選びました。 周りからは賛否両論ありましたし、正直すごく迷いました。 でも選択したからにはこれを正解にもっていくしかないんです。 そのために舵を切り、従業員たちが不安に思わないように僕自身が先頭を走り続けるしかないんです。 だから他人がなんと思おうとお客さんとのゴルフや飲み会も休みじゃなくて仕事なんです。それが僕の選択なんですから!(笑)」
「今後の夢は、ハワイの次にアメリカ本土にも進出できたらいいなって思ってます。 仕事の兼ね合いでLAやSFに行くことが多いんですが、やっぱりハワイとは違うスケールで面白そうだって思います。 そして、やっぱり日本も好きなので、日本にも1拠点持ちたいなっていう思いはあります。 やっぱり僕は老若男女問わず、多種多様な業種の方々と出会えて仲良くなれる飲食が好きなので、生涯現役でこのビジネスに携わっていきたいと思ってます。 人と関わることとお酒が好きなんですよ(笑)」
Shohichiさんは、コロナによる観光客激減でワイキキからローカルの街に移転した。 そして、3年の月日が経過した今、徐々にハワイに元の活気が戻りつつある中、ワイキキに新しくオープンしたStix Asian Food Hallへの移転を決断した。ハワイ オアフ島の中心地ワイキキでの再出発である。 ハワイ10年目の再挑戦。 そして、アメリカ本土への進出や日本への逆輸入進出をも目論んでいるShohichiさんの挑戦に今後も注目していきたい。
[ハワイ進出した実現者からのアドバイス]
これからハワイライフを希望する人へのShohichiさんからのアドバイスは、「ハワイで何をしたいのか? なぜハワイがいいのか? 自分の目的や夢を明確にしてから気合入れてハワイに来てほしいです。 ハワイって本当に気候は最高ですし、良くも悪くも狭い世界でたくさんの人たちと出会うことができる素晴らしい場所です。 ハワイ自体がパワースポットだと思っています。 でもハワイってそんなに甘くない場所であるのも事実です。 ハワイが好きだから住みたい! ってだけで来る人はたぶん数年でハワイの荒波にもまれて消えてしまうと思います。 そういう人をたくさん見てきました。 だから、なぜハワイじゃないといけないのかをしっかりと自問自答し、ハワイに来ると決めたなら、あきらめず貫き通して、その決断をぜひとも正解にしていってほしいと思います!」
インタビューを終えて感じたことは、34歳にしてすでに10年近いハワイ移住のビジネス経験をもつ日本人男性は本当に希少で、年齢に左右されない心の強さと誰にでも好かれる人柄が魅力の好青年だった。 これからハワイ進出を考える人へのアドバイスは、とても心に響いた。 何故なら、34歳で10年のハワイ経験をもつ青年からの言葉だからだ。 爽やかな笑顔で話す彼からの言葉は、年齢は関係ない奥深いものを感じた。
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